コラム「子どもの成長・大人の関わり」

「うちの子は、プレーパークにくると、私ではなくて、プレーリーダーの方ばかり求めていくんですよね。私の愛情が足りていないのかなと思ったり、厳しくしすぎなのかなと思ったりするんです。」
こんな話を何人かのママから聞きます。幼稚園入園前の2歳くらいから年長くらいの子どもがいるママからが多い気がします。


考えてみれば、もう小学校6年生になる娘も、2歳頃からプレーパークに通い始めました。我が子はどうだったかな?と思い返してみると、最初のうちは、まさに自分のやりたいことを、とことんやっていました。自分だけの世界で、あれもこれも試してみる遊び方をしていました。長靴に泥を詰め込んで、水を入れてみて、その長靴と一緒にタライに入って、自分も一緒に泥だらけになる。砂場の真ん中に一人で寝っ転がって、空を眺めたり、アリを指で摘まんだりしていました。その遊びを見守り、一緒に付き合っていたのが最初の頃でした。


そのうち、娘も私も場所に慣れてくると、友だちやプレーリーダーが何をしているのかということに興味が広がったように思います。私と一緒にいるだけではなく、他の子どもと一緒に遊んでいるプレーリーダーの後を追いかけ、やっている遊びを真似るようになりました。また、わざとちょっかいをだして遊ぶようなこともしていました。その頃には私も、プレーリーダーの方と親しく話をし、定期的に顔を合わせるママ友もできていました。


娘が幼稚園に入るくらいの年齢になると、子ども同士だけでも遊べる時間が少しずつできてきて、「ママはこっちにこないで!」と言われることも増えました。娘の世界が広がるのと同じように、私も娘を通して新たな友だちができ、子育ての先輩の話を聴いたりすることができはじめた頃でした。私と娘の2人だけでは、できないような関わり合いができることで、何よりも娘が楽しそうにしていたことが嬉しかったです。時には、友だちと喧嘩をしてしまうこともありましたが、お互いさまと言い合えるような関係性が築けていたことはとても大きかったです。


周囲との関わり方は、子どもや親自身の性格、その場に通っている頻度、年齢、その日の調子や、本人のやりたいこと、親の都合などによって、変わってきます。ですが、子どもは、成長のステージに合わせて、自分で自分の世界を広げる力を持っているのだと思います。一番身近にいる大人以外とも関わりを持てるようになるということは、成長の証の一つと捉えても良いのではないでしょうか。そして、もう一つ大切にしたいことは、子育てをする仲間として、親戚、友だち、保育園や幼稚園の先生、プレーリーダー、ご近所さんなど、誰しもが子どもの成長の一助になりえるし、なれる、ということだと思います。関係性が希薄になりがちな昨今だからこそ、お互いを支え合えるようなコミュニケーションを心掛けていきたいです。

ひー