コラム「居場所」

公園に入るとまず目に入ったものを、蹴ったり投げたり。気に食わないことがあると、ドキッとするような暴言を吐いたり、相性の悪い相手には、今にも手を出しそうになる子がいる。

彼はプレーパークにくると、いつも七輪でお菓子を焼いて食べる。その日は、七輪がひと盛り上がりして、火を消した15時前に彼がやってきた。すかさず話しかけにいって、「今日も焼く?七輪使う?」と聞くと、「うん。やっといて。火、着けといて。」と、そっけないものの、やっぱり聞いてみて良かった、という反応が返ってきた。

さっき消したばかりの火だったけれど、七輪があることで気持ちが少し落ち着いて、話も自然とできる=彼との信頼関係を少しずつ積み上げていきたい、という思いで、火を起こしながら、彼が買い出しから帰ってくるのを待っていた。

その様子を見ていた、常連のママが、「あれ?さっき消したばかりなのに、また何か焼くの?」と声をかけてくれた。私がその事情を一通り話すと、「そんなふうに考えてくれて、受け止めてくださっているんですね。」と、途中まで火おこしを代わってくれる場面もあった。とても救われた気持ちで嬉しかった。

彼がプレーパークに来てくれてるのは、少しでもプレーパークが彼にとっての居場所になっているからだと思う。もっともっと彼が居やすくなるような場所にするために、何ができるだろうか、といつも考えさせてくれる。 

そんなプレーリーダーの気持ちを汲んで、一緒に場作りをしてくれる常連のママの言葉と行動こそ、私は素敵だなと感じた。

by ひーちゃん